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2011.09.25 Sunday

スパイスとデザート

 

ここ数日、台風のことも、福島のことも、野田総理のことも
色々書いたけどアップしませんでした。

何故かしら?

台風の被害…予想以上に大きくて、日本中が満身創痍…
よりによって、日本縦断のルートでした…。
それだけではなく、世界規模で、異常気象や災害も増えるばかり…。

そして…その台風の大きなニュースに隠れて
こそっと、福島の現実を、小さいことのように扱っている深刻な記事のこと。

野田総理が巧みに言葉を操っている演説を聞いていたら
心がとことん萎えてしまったというか…。
その内容…スパイスも効いていて、デザートも付いていたけど
肝心のメインが国際社会へおもねるだけのシナリオ…
ご自身の演説にうっとりしているのが哀しかった…。

それに「来年の夏までには原発を再稼働させる」と発表。

批判もしたくないし、意見も言いたくない…
徒労感が募ります…。
自分の意見を言わないと無関心とか言われるけど
それも違うな…。

世の中は、その場限りの「関心事」が多すぎる…

…とまあ、かなりスパイシーな発言で走っちゃいます(苦笑)

9月2度目の3連休…私は再度完全休養を目論み
いつもよりも多めに睡眠時間も取っているけれど…
結構頭の中は忙しいです。

福島原発の実態は、まだまだ相当に深刻だし
被害だって、表に見えていません。推測の域を出ないところも多々。
それなのに野田総理は…避難している方たちには、年内で帰れることを目安に…
などと言っている。

甘すぎるスィーツ…

人は自分が信じたいものだけを信じようとする。

だけど、本当に信じるためには
あらゆることを疑わなくちゃならない。

私はたぶん、そういうことにトコトン疲れてしまったんだと思う。
信じたくて信じたくてたまらないけど
信じられないことが、日本中を覆っています。
けれど、それと正面から立ち向かうことに、気力を使うべきかどうか…。

私の役割は、そこにないような気にもなっています。

さあて、ゆっくりお風呂にでも入ることにします!
明日から、平常通りの生活がはじまります。
今週末はすでに10月に突入です!
毎日を私なりに、精一杯フルコースで過ごそうと思います。


2011.09.19 Monday

完全休養3日目


 ここ数年、夏の終わりにいつも体調を崩している。
原因は身体を冷やすこと…クーラーが苦手なんだけど…。
すでに真夏日が10日以上も続いている東京…

気をつけているつもりでも、スーパーに行くだけでも寒暖の差から
逃げられないし、窓を開けると熱風が入ってくる。
保冷剤や扇風機も使ってるけど…。

夜中に蒸し暑くて、無意識にクーラーをつけていることもあるしね。

今年も、締め切りがようやく終わった途端に熱を出しました。

でも、今月は3連休が2回もある〜〜!
…でね。
長引かせないためにも、徹底的に休んで、体調を整えることにしました。


病院で風邪薬を処方してもらって、すぐに熱は下がったけど
まずは、ぐっすり眠ることからはじめて…
次はスーパーで食材の買い出し。

何故かコリアンダーが無性に食べたい。
私はこういう直感的なことを、結構大事にする。
きっと今の私に一番必要な食べ物に違いない。
そういえば、何だか胃腸も重いんだよね〜〜。

とりあえず、余り考えずに、気になった食材をカゴのなかに…。
アボカド、タマネギ、ニラ、三つ葉
何となく、カゴのなかが同じ方向を向いているような気がする。

タマネギ、ニラなどはいつも…限りなく生に近い状態で食べる。
タマネギは薄くスライスして、水にさらし、サラダやオニオンスライスに。
ニラは細かく刻んで、お味噌汁のトッピングにしたり
お刺身の薬味にミョウガやショウガ、大葉などを加えて、山ほど使う。
身体を温める食材ばっかりいつの間にか買っている。

お魚のコーナーではお刺身用の秋刀魚が目に飛び込んでくる。
たたきにしようか…。それとも塩焼き?
熱々の秋刀魚にカボスを絞って食べよー!

大豆製品は必ずいくつか…お豆腐や厚揚げや、油揚げなど…。
体調がすぐれないときって、何故か子どもの頃に食べたものを思い出す。
きんぴらも作ろうっと!

お肉のコーナーでは、鳥のミンチに手を伸ばした。

…そうだ…鳥そぼろ…。
久しぶりに作ろうかな…。

お酒とお砂糖、お醤油とダシ。ショウガのみじん切りを多めに入れて
鳥のミンチを煮る。じっくり味を含ませて少しパラパラになるまで
焦がさないように煮るのがコツです!

たぶん、鳥そぼろとコリアンダーは相性が良さそう…。

…その予感は的中しました!

出来上がった鳥そぼろに、生のコリアンダーを刻んで混ぜただけ。
熱々のご飯に、とても良く合います!

3日分の食材…あれこれと買い整えて
眠りたいだけ寝ています。
録画しておいた番組も、ゴロゴロしながら観たりして…。
もう一日…のんびりします。
2011.09.14 Wednesday

数日前の早朝、私はまたカメラを片手に
近所に散歩に出ました。窓を撮りたいと…ずっと思っていたの。

…これが意外と難しい…。
ファンダー越しにながめると、似ている窓ばかり。

ああ、時間かも…と思った。
夜の散歩は、部屋の灯りがぼんやりともれて
街中の窓がキラキラしているの。
全然違う…。

窓の写真は、夜の散歩にしようかなと断念しかけたとき
一匹の黒猫と目が合いました。

左の耳をピタリとガラスにつけて
2階の窓からじっとこちらを見てる。


カメラを持ち替えて、ズームを戻していると
今度は右の耳をぴたり(笑)
かわいい〜〜!

丁度のぞいてる角度が、いつも私が描く猫みたいだと思った。
ブルーグレイの窓枠と黒い猫のコントラストも
私が好んで描く絵のよう…。

こんなことってあるんだね〜。


なんとなく心が通ったような気になったのは私だけかな…(苦笑)
この猫、好奇心がいっぱい〜〜!
そんな目をしていました。

それからは次々と、色んな窓を見つけました。

これはよしずの掛け方にセンスが光っています。

DSC03221.jpg

和風だけれどモダン。
色のコントラストも美しい窓。
やっぱり、窓が好きだな私。

DSC03223.jpg

だけど、知らない家の窓にカメラを向けるのって
とても気が引ける作業です。

もちろん閉じている窓ばかりを狙ったけど
それでも…(苦笑)

同じように、心の窓を無闇に覗き込むのも
どうかと…。
特に閉ざしている窓を無理矢理開こうとするのは…。

けれど時には緊急事態もあります。
そのときは考えるよりも先に、飛び込むしかありません。
そんな窓にも、いくつか覚えがあります(笑)

2011.09.12 Monday

9.11と3.11のミステリー。

2001年9月11日。
忘れられないあの同時多発テロから10年…。
10年???…余りにも早く時が過ぎて行く…そう思った方も多かったのでは?

同時多発テロ…その後も沢山の疑問を残したまま…
様々な見解で、全く予想外の意見も続々と発表されながらも
何が本当のことなのかはミステリーです。

…そして東日本大震災…まだ記憶は鮮明に焼き付いたまま…あれから
半年が経過しました。

このふたつの大きな流れが同じ11日に起こったこと…
それも考えようによっては、ミステリーです。
私は11日…という日…そこを基準にして、カレンダーを見る癖がついてしまいました。

例え国が違っても、例えどんなに歳月が流れても、
愛する人を失った悲しみは癒えることはありません。
大切な方を亡くされた沢山の方たちに、心からお悔やみを申し上げます。

DSC00760.jpg

夕べはNHKテレビで震災以降のことがずっと流れていました。
改めて震災の大きさと向き合い、今もまだ
被災地の方々の苦悩は、何も解決されていないことに心を痛めています。

私もこの半年の間で、復興に目を向けようとした時期もあったけど
どうも、そこに至るまでには
余りにも大きな壁が立ちはだかっているようです。

やはり原発…その真実が開示されない限り
完全に復興させる道筋も見えないのではないかしら?

今も毎日、一日も早い収束を願い続けている日々だけれど
疑問符は増えるばかり…。

一体何を信じたらいいのでしょうか…。

社会そのものが複雑になりすぎています。
情報も多すぎて、整理する暇もなく、次の情報へと移り変わります。
何とか整理して、本来の道筋に戻さないと…。
そんなことを思いながら、これを書いています。

DSC00877.jpg

悲しいけど特別番組で心に残っている言葉は
原発はいまだにかなり危険だと言う事実。
冷温停止状態に完全に持ち込めるまでには、まだ時間がかかりそうです。

けれど夕べ、少しだけ朗報と受け取れる記事がありました。
2、3号機の水位が、海抜3メートル以下になったというニュース。
汚染水から放射性物質を取り除き、冷却に再利用するシステムが順調に
稼働しはじめたということでしょうが、この記事だけではわからないことが多いです。

今の段階では、水を注入しても高濃度の汚染水となって増え続け
放射能の放出は止められないということなのでしょうか?
冷やしたら、放射能は出なくなるのでは?

それは温度の問題なのでしょうか?
わからないです。

それに除染を行っても、それに伴う廃棄物をどう処理するか…
まだまだ問題は山積みです。

そして、この期に及んで…原発を再稼働させる動きもあります。
ここまで大きな犠牲を払ってもなお、原発にこだわる理由も様々に取り上げられていますが
私は全く納得できません。

今日は経産省で、二千人規模のデモがありました。
「脱原発」のデモです…。
直接参加しなくても「脱原発」は、国民の総意といってもいいと思います。
原発促進派の方たちも…我が身にふりかかるとしたら、
きっと反対派に参加すると思います。

こういうことは、シンプルに考えた方が自然です。

DSC00973.jpg

けれど、希望はあります。
以前放射能を食べてくれるバクテリアが発見されたニュースが流れましたが
今まで海外でも似たような見解が発表されていたようです。

それが現実になったら嬉しいです!
けれど結局、自然界のものたちに助けられるのかな…人間って…。


DSC01038.jpg

今夜は本当に素晴らしい月夜でした。

何の根拠もないのだけれど…
魂が休む場所…そこが月だといつの間にか思っているの。

今夜の月をながめながら、沢山の魂が地球に向かって
頑張れと言ってくれているような気がしました。


2011.09.09 Friday

私は散歩が好きです

DSC03199.jpg 

過激な運動よりも、ただ歩く…少し早足で…。
…それが何よりも健康に良いと聞いたのは10年ほど前。
…それ以来、靴をウォーキング用に替えて
出来る限り歩こうと思った。

4年ほど真面目に毎日歩いたけど…
最近はなかなか時間が取れなくなっていて。
こういうのは習慣…そして習慣は簡単に変更できちゃう。

だけど、なんとなく身体が重い
ついついMacの前に座ったままになるので
ずっと運動不足が気になっていたの。

…で、また散歩を復活させたとこ。
仕事を済ませた早朝…お天気や風を見て
ぶらりと散歩に出かける。

以前は手ぶらだったけど
最近は、カメラを持って歩く。
散歩も毎日だと飽きるので、色々工夫が必要なの。

…それがまた面白さでもある…。

今朝の散歩で、私はとりあえず
足下を見て歩くことにしました(笑)

DSC03186.jpg

…で、帰ってからその写真を並べてみたら
なかなか美しい(笑)

最近のカメラ事情は本当に変わったね!
なんでも好きなだけ撮って、すぐに見られる。

DSC03124.jpg

DSC03167.jpg

いつも気になっていたマンホールのふた。
今朝は集中的に撮ってみました!
上の二枚は年代が違うのかな…進化してる?

同じデザインのものでも、道路が違うと全く違うようにも見えるし…。

私は何でも夢中になるので、気がついた時は
かなり遠くまで歩いちゃった。
たっぷり1時間半の散歩。
いい汗をかきました…。

でね。帰ってから写真を並べてみたら
ちょっと面白いことを発見。

DSC03168.jpg

DSC03177.jpg

DSC03169.jpg

この三枚の写真…下水、おすい、までは納得。
でも最後の「うすい」が…ちょっとピンと来なくて…(笑)
これは、「お」の字が劣化してしまったのか…しばらく凝視(笑)

「うすい」が「薄い」になり
ようやく「雨水」にたどりついた〜〜(笑)

一人笑いの朝でした。

マンホールの写真…
実は120枚ほど撮りました(笑)

2011.09.08 Thursday

萩原朔太郎 竹

 私の大好きな「詩」です。


DSC02898.jpg

竹 「月に吠えるより」

光る地面に竹が生え、

青竹が生え、

地下には竹の根が生え、

根がしだいにほそらみ、

根の先より繊毛が生え、

かすかにけぶる繊毛が生え、

かすかにふるえ。
かたき地面に竹が生え、

地上にするどく竹が生え、

まつしぐらに竹が生え、

凍れる節節りんりんと、

青空のもとに竹が生え、

竹、竹、竹が生え。

DSC02904.jpg

そしてもう1編…

DSC02906.jpg


ますぐなるもの地面に生え、
するどき青きもの地面に生え、
凍れる冬をつらぬきて、
そのみどり葉光る朝の空路に、
なみだたれ、
なみだをたれ、
いまはや懺悔《ざんげ》をはれる肩の上より、
けぶれる竹の根はひろごり、
するどき青きもの地面に生え。

DSC02902.jpg

昨夜…何かが心の中からにょきっと芽を出す音が聞こえました。
その瞬間に、私は何故か、朔太郎のこのふたつの詩を思い出していました。
頑張ろう!
2011.09.07 Wednesday

blindを観る

 
ショートムービーです。ネットではかなり急激に広まっているようです。
これを衝撃的と観るか…それとも…現実として受け入れるか…
心の中でせめぎあいます。

けれどもしかしたらこの1本のビデオが
一人の子どもの悲劇を救えるかもしれません。
迷いましたが、掲載することにしました。

同時に、私は昨日FBで、こんなページをシェアーしました。

この内容は驚くべきことではなく
今のメディアの在り方を観ていると、悔しいけれど説得力があります。
これが日本の現実だとしたら
このビデオに描かれている未来もまた、決して大げさなものとは思いません。

私は当初から、このビデオと同じ危惧感を強く持っていました。
けれどそれを伝えるべきかどうか…迷い抜きました。
このビデオを制作した方たちはそれを迷わず実行に移しました。
このショートムービーは「あり得ないこと」ではなく
「充分に予測できること」だと私は思っています。

けれど、私たちの未来は、私たちの手で作りたいです。
以前私のところに来たメールでは、高濃度汚染地域に住み続けることの危険性と
リスクについて書かれていました。
それは、汚染地域に1年間住み続けた場合の内部被曝の数値を指摘していました。

後数日であれから半年…。
今もなお、迷っている方がいらしたら、今こそ決断の時期だと思います。

あたかも無事に収まっているように見せている福島原発。
実はまだなにも解決していません。
冷却用の水が、高濃度のまま、地下にたまっています。
そこは誰も近づけない場所です。
鉄板で覆い、海への流出を避ける工事がはじまるようですが
それも2年かかるそうです。

もちろん福島だけでなく、日本中、世界中が今原発の危機のなかにいます。
そのなかのひとつでも、ひとたび暴走したら、止めることはできません。

未曾有の集中豪のニュースや、ソマリアの飢饉…
地震も土砂崩れも、食糧難も私たちのすぐそばで起こっています。

2011.09.06 Tuesday

明日からギフトショーです

 毎年春と秋…お台場でギフトショーが開催されます。
ラ・ムリーズのスタッフたち…準備お疲れさま!
飾り付けも可愛く出来て、一安心です。明日から頑張ってね!

IMG_6813.jpg

今年の看板娘はこれ↑…やせたうさぎ…(笑)
手のひらにちょこんと乗るくまさんも作りました。

このところ呪文のように
「明るい色、楽しい色!元気になる色!」と言う声が心の中に聞こえています。
震災以降…私が一番変わったのはそこかも…。

DSC_0269.jpg

雑貨をつくりはじめて30年…
円は300円台でした…
史上最低と言われた年…私は小さな雑貨メーカーを立ち上げました。

でも今考えると、本当にのんびりした時代でした。
まさに自転車操業の小さなメーカーは
小さな小さな船に乗り、大きな海にこぎ出しました。

何度も岩礁に乗り上げたし、何度も何度も嵐に遭いました。

DSC03021.JPG

そういうことが全部「ものつくり」には必要だったかも…。
決して無駄に作らない…と心に固く誓った日もあります(笑)

大きなスランプも二度ほど経験したけど
トコトン落ちてみると
そこから先は浮かぶしかないと知る(笑)
中途半端に紛らわすことはできなかったのが良かったのかな…。
以来、スランプと言うものから、遠くなった。

自分を知ること。
無理に作ろうとしないこと。
仕事の現場は、楽しむこと。

私は変わりました…。…というか、はじめの頃の私に戻りつつあります。
ただ作りたくて…闇雲に格闘した日々とは違うけれど
欲しいものだけを丁寧に…。

この30年、ひたすら勉強したけど
ようやく様々な素材で表現できるようになってきました。
小さなブースだけど
夢はぎゅっと、詰め込んであります。
2011.09.02 Friday

返信

DSC03000.jpg

昨日のドイツのビデオに寄せられたコメントに返信を書きましたが
長過ぎたせいか、途中で切れてしまいます。(笑)

で、…本編にて、書かせていただくことにしました。

ちょっと重い話なので、昨日公園で撮影した「さるすべり」の花の写真…載せてみました。


けせらせらさん…コメントありがとうございます。

ドイツの報道…私も薄々感じながらも、かなり参りました。

やっぱり…と思うのが本当に辛かったです。

そしてずっと考えています。


何度も書いたけれど、福島原発の事故は人類が体験する最悪の事態。

そして、今後、日本だけではなく世界中のどこにでも起こりうる、最も危険な事態だと思います。


私は最初にこのニュースと向き合った時、

余りにも強い危機感を持ったので、周囲の失笑をかいました。

そのときの大半の意見は、メルトダウンは決して起こらない…というものでしたが

実際は、メルトダウンだけでなくメルトスルーも。

…けれどそういう事態に対して、ずっと隠ぺいされていたせいか、日本人の反応は緩やかです。


メディアも政府も支援、復興…の感動的な物語を作ることにすり替えているような気がしてなりません。

けれど、ことはもっと深刻です。


原発周辺…長く住み続けていたら、必ず健康被害が続出してしまうでしょう…。


…そう思っても、それを口に出すことさえも、ためらう私もいました。

無責任に言い放つわけにもいかないと考えていました。

じゃあどうすればいい?…その答えは余りにも現実的ではないと一笑されそうだし。


理想はすべての数値を調べて、危険な場所からの退避です。


それを国が決めたら、…国が逼迫します。

その後の生活はどこが補償してくれるのか…。

その答えがないから、政府もことを小さく小さくするしかないのです。


その背景を考慮してもなお、政府のやり方を容認する訳にはいきませんが

その事実を知った上で、結局今、すべてが「個人判断」に託されている現実を

受け止めるしかないのでしょう。


それぞれに事情はあるでしょう。

考え方も様々だし、元は降ってわいたような災難。

そのために、自分たちが何故??という憤りや疑問もあるでしょう。

被災地の方のことを思うと、私も強いやりきれなさと無力感に襲われます。


放射能の怖さは、すぐには目に見えないことです。

健康被害が続出して、はじめてそのことの重大さに目を向けてまた、大騒ぎが起こるでしょう。

そしてまた、それを何とか平和的に解決すべく、様々な隠ぺいが行われるでしょう。

チェルノブイリの事故後も同じことが起こっています。


けれど今、時代は変わっています。


どんなに隠ぺいしても、どこかで必ず本当のことが表面化して行く時代だと私は思います。

このビデオも何度も削除され、またどこかでアップされています。

私は、このビデオを鵜呑みにするのではなく、このビデオが伝えるものについて

真剣に考えて、個人で結論を持つこと。…それこそが重要だと思います。


人間がコントロールできないものを人間が作り、それがひとたび暴走したら

策はないことに気づき、その後どう行動するか…。


原発というエネルギーを選択した先進国…それでも心ある国はすぐに

エネルギーを見直す方向に政策を転換しています…。


その最中、日本政府は、政権争いに向かっていました。

きっと「個人」になれば全く違う意見をそれぞれに持っておられるはずですが、

「政府」という組織のなかでは、それがどんなに素晴らしい意見だとしても、

周囲への影響を恐れて、曖昧なものに転換されてしまうのです。


スーパーヒーローはこの世の中には存在しません。

もしもいたとしても、その実力を発揮できる環境はありません。


結局「個人」として何を考えるか、何をするべきか…その答えをそれぞれに持たないと…。


この事故が起こった直後に、私はすでに関東からの脱出を考えました。

これ以上爆発が起こったら、ここも安全ではないと思ったのです。

スタッフたちの移動先も同時に考えました。

結婚直前の人もいるし、もちろん家族を持っている人もいます。

それぞれに事情は異なるけれど、私なりに最善のことを考えたかったのです。

そのとき私はただ守りたいとだけ思っていました。


幸いにも、それは現実になりませんでしたが


政府は変わりません…歴史がそれを証明しています。

そして隠ぺいも、露呈しながら、また新たな隠ぺいを生むでしょう。


DSC02988.jpg


けせらせらさん…答えになっているでしょうか…。


色々な報道や情報を見るたびに、私ならどうするかといつも考えます。

私は決断するでしょう。そのとき考えられる最良の道に向かって。

その判断材料のひとつとして、世界がどう観ているか…も重要なことだと思います。


何ができるか…どう行動するか…

私も散々考えました。

募金や支援物資…考えられることは私なりに実行しても、無力感は募るばかりです。

特に原発の収束までの道のりは…まだまだです。

この事実がわかったとき、やはり新たなエネルギーに変えるべきだと

素直に思います。例えそこに、どんな理由を持ち込まれたとしても。


活断層の動きが気になります…不安感も強くなる報道も続々。


冷静に本来の自分のパワーを発揮して

自分自身を立て直さなくては…それが当面の課題でした。

3月11日以降…私はずいぶん長いことショック状態から抜け出すことができなかったし。


けれど私は思い出しています。

唯一の被爆国日本…焼け野原から立ち上がった日本。

その日本が選択する道を、世界中が観ています。


驚異的な戦後の復興を果たした日本人たちは、ただ黙々と働きました。

今、私たちにできることは、やはり働くことかもしれません。

家族の健康を守ることや、家事や育児も…ふくめて

…すると、日々の暮らしのなかで、被災地で失われてしまったものが

どれほどの大きさなのか…にハッと気づいたりします。


けれど私は今…何も探していません。

ただひとつだけ…そうやって日々を過ごしていると、私にも出来そうなことに

出会います。

誰かがやって来て、一緒にこんな支援をやらないか…と声がかかります。

私がお役に立てるなら…。

ただひたすら働くのみ…今はただ、そんなことを思っています。


日本政府に対して、今国民にできること…というご質問…

これが難しかった〜〜(笑)

でもね。ちゃんと見てるってことかも…。


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