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2009.10.30 Friday

私のキッチン…根三つ葉が芽を出した

毎日無造作に摘んでしまうので、なかなか写真が撮れなかった我が家の根三つ葉…。
今ではすでに五つのコップがキッチンに並んでいます。
次々と芽を出すのが、けなげで可愛い!

根っこの部分だけを切ってコップに差しておきます。
これを見るとお茶漬けが食べたくなります。

たらこと塩昆布に山盛りの海苔…わさびをきかせて、渋茶をかけます。
私はお出しのお茶漬けよりも、圧倒的に渋茶が好き。
トッピングに三つ葉を摘んで使います。
塩昆布がない場合は、塩をひとつまみ入れればOK。
シャケやいくらなど、素材は色々。
 
その要領で、こんがりと焼いたお餅に白湯をかけます。
塩をひとつまみとハイミー。そこにこの三つ葉を
刻んでいれます。とてもさっぱりしているけど、深い味わい。
美味しいですよ。

私の父方の家はお寺です。塩で握った焼きおにぎりに白湯をゆっくりとかけて
スープだけを頂くような精進料理もなじみ深いものです。
お坊さんたちがご修行のとき、断食から普通食に戻る時なども
なかなか興味深い料理があるのです。
私の叔父は一年に一度、数週間の断食をしていました。その断食が明けるとき
母がよくそういう不思議な食べ物を作っていたのを見ていました。

断食って身体いいと聞きますが…私はまだ一度も経験したことはありません。
叔父が別人のようにやせて、我が家にやってくると、何か荘厳な雰囲気で
緊張したことだけは、良く覚えていますが。
←これが買って来たばかりの根三つ葉。
鍋料理や、たまごとじ、おひたしなどに使います。
 本来はゆがいて使うものだと思います。
生のお薬味用には、糸三つ葉のほうが繊細ですが、家で芽を出したばかりの根三つ葉は、そのまま生でどんどん使います。


 私は香りのものが大好きなので、ハーブはいつも庭の隅に植えてあります。
イタリアンパセリやミント、バジル…1年中使えるのでとても便利です。

最近はパクチーも仲間に入れました。

つい先日焼き上がったツボは、今はカボスを入れています。
お味噌汁にも、さんまの塩焼きや、サラダにもさっと絞ります。
突然すっきりした味になるの。


…さて、本日のメインはこれ。
毎年送って頂く次郎柿が今日届きました。
ブログに載せるから写真撮ってよ!

別の仕事をしながら、早速柿をむきはじめたスタッフに声をかけました。

…普通のアングルの写真もあったけど、こんなお茶目な写真が混ざっていました(笑)

とても見事な柿です。
身が固くきっちりとしているので

ざく切りの柿に
お湯で戻した干しぶどうを混ぜて
フレンチドレッシングをかけた
柿のサラダも時々食べたくなるもののひとつです。






2009.10.30 Friday

ツボ押しの牛


  以前素焼きのときにご紹介した「丸いツノを持った牛」…焼き上がりはかなり、ムラが出てしまった。失敗作だ…と、棚の隅に置いておいたら、スタッフが見つけてこう言った。
 「温子さん…これってツボ押しに最高!」

 …ったく、どこまでポジティブなんだか…(苦笑)
「量産したら売れるんじゃないですかね〜〜」
「売れない売れない!」と私…(汗)

 ここのところ、ちょっと窯は失敗続き。主人の大作もふたにヒビが入った。
まあそういうときもあるさ…。

 でも夕べは久しぶりに気心の知れた人がやってきた。
スタッフは知らない間に、この牛を見せて…いた。

「ね!ツボ押しに効くでしょ??」
「効かない…」
「そんなことないですよ。ここをこうやって持って…」
「効かない…」

 私はその会話がおかしくて、奥で化粧をしながら吹き出してしまった。

 その後みんなで食事に行った。チョー美味しかった!
そして…私はやたらにおしゃべりで、気づいたらかなり凝っていた肩も楽になっている。
 あの楽しい時間が良かったのか…それともあのツボ押しが効いたのか…
今はまだ判断はつかない(笑)


2009.10.28 Wednesday

温かい部屋でアイスクリーム

両サイドに遠赤外線の暖房を置いて、ハーゲンダッツのアイスクリームを食べながら書いています。
 …別にどうってことないようなことだけど…なんて贅沢な…と思います。
ちょっと濃いめのコーヒーも入れて、アイスクリームにかけました。
…お、い、し、い!!

以前お寿司屋さんのマスターの話
「江戸前ってのはね。ひと手間かけるんです。余分にひとつ仕事するんです」
…その言葉!いただきま〜す!!…って思った。

なんでもその心意気で、江戸前で行こう!江戸前!!!
…ことあるごとに私はその言の葉を思い出す。凝り性なのよ(笑)
そうしてみると、何かが変わった。
沢庵は薄く細く切って水でさらして塩を抜いて醤油をかける
…古漬けを刻んで茗荷と大葉とショウガ…。
生のさんまは、必ず塩を振ってしめてから刺身にする…たまたま身が崩れそうだったので
そうしてみたんだけど…その話をしたら…ひと手間かけましたね!とマスターが笑った。

足すばかりが仕事じゃない。
3色で織られていたものを、わざと2色にして、でも織り方は3色の手法で。
うん!新しい〜!

ワクワクするドキドキする…サンプルが楽しみ!!!

何か本当に最近の私の心は軽い軽い…もうじきまた展示会が開かれます。
展示会のイメージも仕上がって、ちょっと一息ついています。


…そういえば、ワコールさんの長年見たい!見たい!と思っていたコレクションが東京都現代美術館にやってくると言う。
1989年に京都国立近代美術館で開催されたときの図録が私の手元にあります。
今日の写真は、その図録のページを撮りました。
そのときもお誘い頂いたけど、忙しくて…出不精も手伝って見逃してしまいましたが、その後図録を送って頂いたとき…行けば良かった…と後悔したのを覚えています。
本では、もう何度も穴があくほどながめたけど、現物ははじめて。
http://www.kci.or.jp/exhibitions/luxury/
「ラグジュアリー:ファッションの欲望」
http://www.mot-art-museum.jp/exhibition/105/2
かなり期間も長そうなので、この機会に是非…。

17世紀のドレスとか下着とか…本当に昔は贅沢と言う言葉が似合います。
全てが手刺繍で丁寧に作られているものだったり、1920年代のシャネルやディオール
などのオートクチュールも展示されるらしい。1990年代のギャルソンに出会えるのも嬉しい。
きっとデザイナーさん必見の展覧会だと思いますよ。
また行って来たら、このブログで必ず感想を書きます!多いに触発されて来ようと思います。


さっきまた、この会のご案内に目を通したら…私の贅沢…っていう価値観が余りにも庶民的なので笑っちゃったけど…私は生涯庶民的なデザイナーで行く!と決めてる(笑)
…でもねえ。1989年にはもう、すでにワコールさんと仕事をはじめて7、8年が過ぎていた頃…本当にあっという間のようだけど内容はかなり濃いものがあります…ちょっと遠い目になる…。28年か……

…そうそう新しい食器続々でき上がっています。リーズナブル(ここ強調!笑)…で楽しいものばかり作りました。もうじきご紹介できると思います。お楽しみに…。



2009.10.27 Tuesday

初物は東を向いて笑ってから食べる



 よく考えてみたら、つい最近お寿司屋さんで食べたけど…それは生ガキ。

今年の私の初物…我が家は今夜カキフライを作りました。
別に当たり前の作り方なので、レシピなんて言うもんじゃないけど…(笑)
明日は何を作ろうかな…と思っている人に、今が出始めのカキフライはおすすめです。
揚げたてで衣は薄い。それだけでもう…何よりの御馳走だと思います。

さて、ここから先は料理の腕前に自信がある方はカットして下さい(笑)

こほん!…えーと、牡蠣は加熱調理用と、生食用の2種類があります。

 フライには加熱調理用の方が味が深いです。きっと処理の方法が違うんでしょう。
私は個人的に三陸の小粒の牡蠣が好みです。ぎゅっと味が凝縮しているようです。
透明感のある青みがかった色も美しいの。
 でも今日は加熱用は岡山産の牡蠣…それと、生食用に宮崎産の牡蠣。三陸のはこれから出回るのかなあ…。
 本当の旬はもう少し寒くなってから…ですよね。でも私好みの小振りの牡蠣で、ものすごく美味しかった!口の中に海がパアッと広がりました。

 私は子供の頃から牡蠣が大好きで「カキフライが大好き!と言う人じゃないと結婚しない」と言っていたくらい(笑)
 それも、買って来たり、外食で食べるのは、衣が厚くて…何かが違う。タルタルソースじゃ駄目。スパイシーなウスターか、中濃のソースにレモンをたっぷり搾って食べる、母の手作りのカキフライが一番の好物だったのです。
 今日は母が揚げる役。私は塩水で良く洗った牡蠣の水気をとり、薄く小麦粉をつけて、卵を絡め、パン粉をつける役…キャベツを刻んだり、テーブルセッティングも私。
 あのね。卵と薄力粉を混ぜて衣を作る人もいるけど、それだと重くて沢山食べられません。薄力粉はなるべく薄く…そして良く溶いた卵を絡めて、パン粉を…。
 ここが一番大事なとこです。他にはコツなんてものはありません。

 熱々の揚げたてまで、ふたりだと20分もかかりませんでした。
生の牡蠣は、レモンとカイエンペッパーに、ほんの少しのお醤油をおとして混ぜたものを
少しだけかけて頂きます。
 …また写真忘れました(笑)…のどが待ってくれなかった(笑)

 牡蠣は疲労回復に効果あり。高タンパク低カロリー栄養が満点。
 私は良く夜中にひとり…お夜食で、生食用を一パック…ペロリと食べてしまいます。翌日の疲れが違うの。

 母は必ず牡蠣を食べながらこういいます。
 「栄養があるんだよ。身体にものすごくいい食べ物だよ…これを食べると元気になるの…疲れも取れるし…」

 もう耳にタコ状態ですが、子供の頃から毎回同じことを言う母。その言葉はいつの間にか魔法のように、私の中にすり込まれています(笑)
 そして、今では母よりも先に、同じことを言っている自分に気づきます(笑)
 三陸の牡蠣が出たら、土手鍋を作ります。それはまた今度…ご紹介しますね。 

2009.10.27 Tuesday

同じ絵は2度と描けない



 これはもう、15年ほど前に書いた本の挿絵部分。
久しぶりにストックブックの中で見つけました。
この絵を描いた時
「俣野さんの絵じゃないみたい!」と言われたのを思い出しました(笑)


…でもね。これがいつもの手慣れた私の絵でした。

実はもっと以前から大好きだった画材はパステル。
画材で一番好きだったかも…。
けれど、それは余り手元には残っていません。

28年前にはじめての個展を開き、そのときの原画はほとんどパステル画でした。
6年ほどの間に描きためたもののなかからのセレクションでしたが
結構気に入ったものばかりを出展して
おかげさまで1点残らず売れてしまいました。

久しぶりにパステルも引っ張りだして描いてみようかな…。そんなことを思いながらブログを書いています。

色々な仕事で、印刷効果とかを覚えて…パステルは…まあ私のパステル画と言うだけですが
とても粗く見えてしまうので、印刷物になりづらいと言われ、それからまた画材は色々と
変化していったの。

紙の種類も様々で、色々試しました。私は仕事に育てられた…というのが正しいです。

印刷にも色々あって、シルクスクリーンやオフセット印刷、転写や顔料プリントや染料で染めるもの…ひとつひとつ、仕事の中で覚えました。

決して最初に絵があって、それで仕事をしてきたわけではありません。
仕事の方が先に決まって、素材や手法に合わせて描いてきました。そうしたらいつのまにか色々な画材を使っていたの(笑)
そういうことが、全部ラッキーだったと思います。

そうそう、今ではパソコンも増えたので、CG画も色々描きます。
けれど同じ画材を使っても、同じ絵は2度と描けません。それが面白さとも、言えるし
長い間飽きずに描いて来られた理由かも知れません。



確かに、この挿絵を見ても私の絵とは思わないかも(笑)
今頃になってチョー遅い反応をしています(笑)

デザイナーとして描く絵は、素材や版を考えて描きます。
色々な時代があり、これからもまた色々な時代が来るでしょうが…。
ちょっと懐かしくて、アップしました。




お料理のレパートリーが増えるように、いつの間にかアクリルや鉛筆
和筆や、サインペン…油彩も透明水彩も…色々描いたなあ…。

新しいアトリエで私は最初に何を描くのかしら?…まだ何も決めていませんが
そうそう、タオルで描く世界も増えています。
まずは立体作品かな…来年はタオル美術館10周年だし…ね。

今日は私は足元に遠赤外線の暖房器具を置いています。
ずいぶん朝夕冷え込むようになりました…。
調子が悪くても、温めると解決することって結構多いです。
肩こりにも、効きますよ。
私は良く、背中を集中的に温めます。ホッカイロも便利ですよね〜。
そうそう、もうじきそんな商品も発売の予定です。
またご紹介しますね。結構可愛くて気に入っているんだ。

とりとめもなくてごめんなさい。
まったりと書きました。まったりとお読みください(笑)

2009.10.26 Monday

焼きリンゴ再び…ryujiさんのレシピ

 

ブログにいつもコメントを頂く、謎の方…ryujiさんのブログ…本格的イタリアン満載で
チョーカッコいいサイトです。
http://ryujis.jp/

そのryujiさんから、焼きリンゴにコメントを頂きました!
私もryujiさんのサイトに飛ぶと、これまた本格的な焼きリンゴレシピが…。

丁度昨日も紅玉を買ったばかり…甘口の白ワインと書いてあったので近くのコンビニで
買い求め…すみません、私が使ったのは安いワインです(汗)
さっそく作ってみました。
キッチン中に漂う香りに負けて、途中でこのシロップを味見しようとして
唇に火傷しました…が…うっとりです。



シナモンスティック…位置が微妙でわかりづらいけど(笑)
な、なんと160度で1時間半も焼いたのです…が白ワインとグラニュー糖とバターの
滑らかなシロップが煮詰まって、それはそれは…美味でございます。
食事をしたばかりだったので、さすがに2個目は、ぐっと我慢をしましたが
その我慢もきっと、時間の問題でしょう(笑)

私はいつの間にか覚えていた自己流だけど、ちょっとしたコツ…例えばリンゴに爪楊枝で
穴をあけておくとか…思いつかなかったなあ…。
お砂糖も結構入るけど丁度いい甘さになります。白ワインか…赤ワインを使ったことは
あるのだけど、このほうがずっといい。

他にもパスタとか、すごいレシピが詰まっているサイトです。
是非皆様におすすめです。



2009.10.25 Sunday

宇宙人襲来

  「またきたぞ…」「一体何をしているんだろう」「子供たちは隠れていなさい」「大丈夫きっと静かにしていれば、何も起こらないよ…」「またすぐにどこかに帰って行くだろう」

 これは月に住むうさぎたちの会話。

 何がどうなったのかはわからないけれど、今日ネットでいきなり月周回衛星「かぐや」のサイトに飛んでしまった。…そうそうニュースのサイトから,月面にかなりの大きな縦穴が発見されたと言う見出しにひかれたの。アポロの痕跡も「かぐや」の映像のなかにあると言う。

 確かもうあのころは東京に戻っていた…アポロの月面着陸。

 これはひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である

 少し前、色々と取り沙汰されてきたアポロだけれど、私はアポロの実況中継を見ながら、泣きたいほど哀しかったのを、今でも覚えている。
 壮大なロマン…とも言える宇宙旅行。
 一体人間は何をしたいのだろう、どこを目指そうとしているのだろう…。
 私はあのころ、それどころではなかった。
 自分が何をしたいのか,どうやって生きていくのがいいのかと、長いトンネルの中で、出口を探していた日々。

 …そうか、月にはうさぎはいないのか…。別に深い話ではないけれど,私の中で何かが変わった…かなり大きく…そんな出来事だったと思う。

 ずっと後に、とある編集長への手紙…まあ細かい話は抜きにするけれど、その人への手紙の中でも私は「アポロが月に降り立った時、私の人生は変わりました…」などと、意味不明なことを書いた記憶がある(苦笑)

 子供の頃、男の子が読むような本ばかり読んでいた私。覚えているのは、アトランティス大陸の謎とか、メルヴィルの白鯨とか…。
 モーパッサンや、ゴーゴリにもかなりドキドキした。まだ中学生だったので、本当の意味で読んだとは言えないだろうけれど…。
 そろそろいい時期かな…もう一度読み返してみたいと、最近よく思うの。

 実は私にとって「月」は故郷のような星(勝手に思い込んでいるだけど)
人は死んだらどこに還るのだろう…漠然と思っていた答えが、私にとっては「月」でした。
いつか私もあの場所に還って,静かに魂を休ませるんだ…そんな想いがいつから芽生えたのかはわかりません。
 でもだからこそ、いつも月を見ると何故か心がなごんだものです。

 そこに人類がまた、ずかずかと足を踏み入れて行くことに、理屈ではない抵抗があります。
「いつか月の上であなたに会いたい」…ずいぶん前にユーチューブにアップしたメッセージもそんな心の葛藤も秘めています。

 人はどこから来て、どこに還るのか…。まだ人間は知らないことばかり。
けれどこれからの医学も科学も、人間の精神性を抜きにしては発展しない…そんな話をとある精神科のお医者様に聞いたことがあります。

 今日見たニュースの、巨大な縦穴の中にはきっとうさぎが住んでいる…そんなことを思いました。それはちょっと嬉しかったな…。

 まだ人間が見たことがないほど深い深い海の底や暗い森も、沢山あるに違いない。
きっと何かを発見しても、次々と新型のウィルスも生まれてくる。
…結局みんな自分で自分を守ろうとしているだけ。
 たぶん、全ての命は、ただ「生存せよ」というDNAが組み込まれているのだろう。
 進化なのか退化なのか…それもまだ見えない。
一生の中で学べることも,知ることが出来ることも本当にわずかなこと。

 でも、それでいいのだと思うのです。だから人間は考える。想像する。

月に住むうさぎたち…は、きっと私たちを「宇宙人」と思っているんでしょうね(笑)
私たちがそこで何をしたいのか…人類の生き残りをかけて、何かが動きはじめているのだろうか…。

 それよりも今のこの場所を大切に想う気持ち…朝には太陽が昇り、夕暮れには月が浮かぶ…美しい朝…美しい夕暮れ…その風景がずっと続きますように…と、私はただ静かに願っている。
 
2009.10.24 Saturday

最終決定で迷うこと

  リフォームのことを書きたいと思いながら、まだ決定できないことが山積みで、なんとなくペンが進みませんでした。

 キッチンのメーカーにはとことん悩むな…。値段を視野に入れずに追いかけていくと際限がない。…すると、キッチンに乗っ取られるような気にもなる(笑)
 ものすごく安くてカッコいいキッチンも出回っていて、それを巧く使えたらクレバーな感じもしたけど、欲しい機器が入らない…問い合わせると強度が弱いという答えが返ってくる。
 …そうかやはり、難点はあるんだ。

 豪華なものが欲しい訳じゃない。どちらかと言うと、カジュアルなものが好み。シンプルで使いやすいもの。…丈夫さは必要かな…家庭ではなく仕事場で使うからね。
 今使っているキッチンは設計の先生が選んで下さった。もう20年も使っているけど素晴らしい。とても丈夫で、汚れてもさっとふける。さりげなく品が良くて、静か。…けれど値段は高かった。新築ならえぃ!と気合いも入るけど、仕事場のリフォームにはそぐわないと思う。

 まだメーカーは保留のまま、やたらに情報だけが増えている。
 「施主支給」だと安いと言うサイトとか…。一流メーカーのキッチンも、購入方法によっては半額には軽くなる。値段はあってなきがごとし…だよね。
 最初はサイトの写真に惹かれて、色々夢を見るけれど、頭のなかに落とし込んでみると、周りの風景が違う。
 緑に囲まれた庭を背にした写真とは大違いだったりする(笑)

 選ぶのに迷うときは,私はとりあえず、嫌なものがない…というのを考える。特別なものでなく、ほどほどで主張しないもの。やはり主人公はそこに立ち働く人。主役を間違えない選択が必要だと思うの。

 決めなくてはならないところはまだまだある。床の色、壁の色ちょっとした見切り…。
もっと大きな問題は、予算…。なるべく予算内で仕上げたい。
 …これは私の美学でもある。


 ものつくりも、お金をかければ確かにいいものはできるかもしれない。常日頃コスト計算には慎重になる。ここを妥協すれば、ぐんとコストが下がるという話なら日常茶飯事。
 何に妥協して、何にこだわるかが腕の見せ所だったりする。

 けれど価格破壊には真っ向から反対する。ものには適正価格と言うものがある。名前だけが高いと言うものにも真っ向から反対する。あくまで主人公は「使う人」なの。
 
 企画途中のときには、私はいつも無口です。
 頭の中に確実に出来上がりが見えて来ないうちは、沈黙を守り通すの。それが私流だと今思い出しました。

 さて、最終イメージは明日までに固めます。とりあえず、ちょっと中途半端な経過報告ですみません。

 今日のスケッチはペンと鉛筆で描いたもの。
したのキーケースはスタッフが持っていたのを!「かわいい!!」といって
同じものを(強制的に…笑)プレゼントしてもらいました。
カラフルな色が楽しいのよ。
2009.10.24 Saturday

我が家の松茸ご飯

  今年初の松茸ご飯。早く食べたくて急いで写真撮ったら,ちょっとぼけ気味です(笑)

 関西とかの品の良い、薄味のものでなく、我が家の松茸ご飯は結構ガツン!とくる味です。鶏肉は胸肉の皮を少なめにして、2センチくらいの小さな角切り。
油揚げも1枚、これは細切りで…。
鶏肉と油揚を、だしとお酒とお醤油で煮て、松茸を最後に加えほんの一煮立ちで、火を止めます。
 その煮汁をざるにとって、洗ったお米に入れて足りない分だけ水を少し控えめに入れて、具を乗せて炊き上げます。炊きあがる時の香りが…たまらないのです。
 
 …これも写真は忘れたけど、さんまの塩焼き…。
 今年は豊漁なのかな…1匹70円で、めちゃくちゃ生きがいい。はらわたも甘くておいしかった!今年4回目くらいのさんま。お刺身用も出回っているので、三枚におろして一塩で冷蔵庫…。ショウガとお味噌でたたきにしたり、そのままそぎ切りしてショウガ醤油で頂いたりしました。
 塩焼きも、買ったらすぐに、粗塩を一振りして冷蔵庫に入れておきます。身がしまって味がとても深くなります。おいしかった!!
 松茸ご飯…大根おろしとさんま、ジャガイモとインゲンに茗荷トッピングのお味噌汁。
我が家の秋の献立です。

 松茸も日本製のものは高価だけどカナダとかのも安く出回っているしね。
 でも鶏肉を煮るお酒…これはできれば特級酒が望ましい。
 私は何故か炊き込みご飯は熱々よりも、冷えてからの方が好き。おにぎりにしても美味しいの。

 そうそう根三つ葉の根をコップにさして、次々と出て来る芽を摘んで、お味噌汁やお茶漬けにトッピング…ものすごく便利です。一度買えば1ヶ月くらい楽しめます。是非お試しください。…これって前にも書いたっけ?スタッフとかにも話したりするので、記憶が曖昧。
 でもね。本当に便利だから試してみて!

 今夜はまた、どうしても湯豆腐が食べたくて、これからスーパーに買い出ししてきます!
 イカもいいのがあったらいいな…。塩辛も食べたい。
 今が旬のもの…柿も甘くなりました。薄切りにして、サラミとサンドイッチにして、前菜にします。
2009.10.23 Friday

あと10センチ


 

 ほっといたら、髪が伸びた…もうすぐ腰まで届く。私の人生の中でこんなにも長く伸ばしたのははじめて。洗うのはちょっと大変だけど、その他は、楽。
 どうとでも髪型も変えられるし。
 きっかけは友人の美容師さん…いつも自分で切っていたけど、ある日久しぶりに出会ったときアドバイスを頂いた。適当な長さになると,適当に切っていたけど
 「あと10センチ伸ばしたほうがいい」…と。
 …それ以来切らなくなった…。…今がその10センチとも考えにくいけど、その日以来切っていない。
 切るのはいつでもできる。けれど伸ばすには時間がかかる…そんなこんなでここまで伸びた髪。どうせなら、もっと長くしてみるのも面白い。
 今着物の企画を進行中。帯留めや半襟も考えている。またとても緊張する時間がはじまっている。もしも私が着物を着るとしたらと…小物や履物までシュミレーションをする。
 そして髪型は…さらりと1本で結び、前髪で遊びを入れる…。ここまできて、やはり長いままにしようと思った…(笑)

 若い頃は髪が多すぎて、伸ばすと収集がつかなくなっていた。父親似で強い癖もあったけど、ここまで伸ばすと癖も消える。
 パーマもかけない伸ばし放題の髪は、逆に元気がある。量も程々に扱いやすい。考えてみれば,昔の日本人はみんな長い髪だった。

  「クレオパトラの鼻があと1センチ低かったら,世界は変わっていただろう」

 大げさなようだけど、そんな言葉を思い出しました(笑)あと10センチ髪を伸ばせと言われてその通りにしたら確かに…少なくとも私の世界は、私の中では(笑)大きく変わったような気もする。まずは、着たい洋服が変わる。

 色々な世界で色々なプロがいる。彼らの言葉は貴重だ。
 素直に聞いてみると、色々なことが見えてくる。

 今は当たり障りなく、傷つけないように傷つかないように守っている時代。それが数々の矛盾や軋轢を起こしている。
 尊重するというのは、甘やかすことに似ている。事なかれ主義は、社会性を育てない。どこかでもう一歩、個人の領域に踏み込むしかないものつくりの現場で、私はいつも壁を見る。

 いい人でいたいと思うけど、それはただの保身だとも思う。誤解する人もいるけど、まあそれはしょうがないね。そこに付き合うと知らず知らずに軸がずれる。
 
 人の一生はその人が全部決める。他の誰かのせいにするのはまっぴらだ。そういう人に出会うと、とても失礼なことに、私は「同情」してしまう。なんとか元の道に戻してあげたいと,お節介を焼く。たいていは火傷するだけだけどね(笑)
 
 感情的な判断は、現場では禁物なの。私はただみんなのモチベーションが下がらないことだけに神経を使う。別の方向を見ている人がいると、気は乱れる。ものだけに集中する瞬間をとても大切にする。意見などいらない。プライドもどうでもいい。
 ただ黙って見ている…その中にはとても大切なことが隠されている。
 
 昨日も私はある人にかなり苦言を呈した。言う方だって楽じゃない。
 人生が自分の思い通りに行かない人には理由があるの。人はたいてい、わかられている。その人の良いところも弱い所も。そしてみんな知っているけど黙っている。
 その沈黙の意味を考えない人が、空気を読めない…という流行語を作っている。巧い言葉だな…と思う。

 あと10センチあと10センチ…人は毎日成長している。心の幅が広げられるの。小さな心が成長するときには、傷みを伴う。それしか広げられたという実感はない。
 それを痛い痛いと声高に叫び、修復してしまうことに終始する人生と向き合う時間は惜しい。



 今夜の月は、とても幻想的。月を見る時も私はいつも自分を木のようなイメージで、見上げたいと思う。…ただ見ているだけ…というように。
 するといつも言葉が聞こえてくる。
夢のためにできることだけをまっすぐに…今夜はそんな声が聞こえた気がしました。
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