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2009.08.26 Wednesday

モーツァルトを聴きながら育ったブドウ

 
このぶどうはモーツァルトを聴きながら、育てられたそうです。
アトリエで、グールドのモーツァルトを流しながら頂きました!
何かが違う…と思ったのは私だけではなかったみたいです。
…きれいになる味がする!

お酒に音楽を聴かせていたり、花の栽培にも…。
今更ですが「音楽」の力って本当に素晴らしい。
私も夕べはかなりの締め切り…パワーが切れそうになると、どんどんバックミュージックの
音量が上がります。
私も相当音楽の力を借りて育てられています(笑)

でもね。昨日は涼しかったので、うっかりと窓を開け放したままで大音量で音楽をかけていました。ご近所迷惑だったかな…ちょっと反省。
今夜は流れで、今もモーツァルトです。
2009.08.24 Monday

ちえぞうとカエル

 
ちえぞうのコメントを見て色々思いました。
ちえぞうとは…ずっと一緒に仕事をした元スタッフ。何年いたかは忘れてしまった。
ご両親には申し訳ないけれど、ある意味、親よりも密度の濃い時間を過ごしたかもしれません。

ずいぶん久しぶり…でも、そういうことも気にならない。
何かあったらきっと、言ってくるだろうし、何も言って来なければ幸せに暮らしていると思う。
久しぶりに夕べは電話があった。
話せば長くなるので省くけど、また別の元スタッフから、あれこれと情報が行ったらしい。
忙しいのはいつものこと。慣れっこなので苦にはならないけれど
ちえぞうの優しい言葉には、いつまでたっても慣れない私がいます(笑)

自分との闘いが常に心のどこかに、凍った湖を作っている。
周囲とは関わりのない場所なのだけど、つい人に対しても知らず知らずに手厳しくなったりする。
ちえぞうは、何のてらいもなく優しいことを口に出せる子だった。
本当に優しい子だよね…昔も今もずっと変わらず。

涙もろくて、情に厚く、ちょっとしたことにも感動し、そんな感情を隠さない。
ものすごく素直でまっすぐで、ひまわりのように華やかに声を立てて笑う。
仕事の格闘は、私を強く育ててくれたけれど、
ふと、どこかに置き忘れてしまったものがあるのではないかと不安になる。

たいていそんなとき…何故かちえぞうから電話が入る。
ちえぞうには結構わがままを言ったな…。
受け止めてくれるってわかってたからかな。

そんな彼女も今では二児の母。
ようやく少しずつ一番大変な子育ての時間からは解放されつつあるみたいだね。
コメント…あ・り・が・と…。

何故か、歴代のスタッフたちも、今のスタッフたちにも共通点があります。
それはね。個性的であること…誰も「誰かのよう…」ではないの。
みんなそれぞれ、その人でならではの世界をはっきりと持っています。

ちえぞうがまだカボにいた頃、私はTシャツの柄にはじめて「カエル」の絵を描いて
商品化するかしないか…ずいぶん迷ってた。
そんな私に「キャー!かわいい!!これこれこれ!!!」とエールを贈ってくれたちえぞう。
あれ以来私はいつもカエルを描くたびに、必ずちえぞうを思い出すのです。

強く見えても、人は結構もろいもの。
弱音は滅多に吐かないけれど、ただ無条件にやさしい言葉…に出会うと
全てのマイナスが取り払われて、報われたような気になります。

来年はカエル年かもしれません。
何だかあちこちにカエルの柄を描いています(笑)

2009.08.21 Friday

ちえぞうさんに

 

目が合ったかえるだよ〜。
何もかもを知り尽くしてた(笑)
ちょっと内緒話をした…まだ言えないけど、
そのうち必ず「ちえぞう」には教えるよ…(笑)
2009.08.21 Friday

我が家のあじさい

 

種類の違うあじさいを大きなツボに投げ入れました。
実はカボ企画には、群馬に分室があって、倉庫や作品置き場に使用している家があります。
この2日間、1年振りに行ってきました。
小さな鉢植えのあじさいをみっつ、ひょろひょろしたチェリーセージを数本
庭の隅に植えたのは、いつだったかしら?
それが見事に育っていて、びっくりするほど大きな株になっていて、どれも
満開の花を咲かせていました。

薔薇に肥料をあげたり、大きく育ちすぎたあじさいを整え、あっという間の2日間。
都会とは違って、広い庭があるので、とてもゆったりとした気分になれます。
けやきや娑羅やキンモクセイ…それぞれの木に「久しぶりだね!」と挨拶をしました。

どの木もみんな元気で、一安心。
杉並からだと車で、ほんの一時間半…行ってみるととても近いのですが
ずっと忙しくて、なかなか行けませんでした。
都会の喧噪を離れて、セミの声を聞きながら、小さなアマガエルと目が合ったりして。
今年の夏は短いと天気予報でも言っていたけれど、夕暮れになると涼やかで
もうトンボも沢山飛んでいて、確実に秋の気配を感じました。

東京に戻ると、机の周りにサンプルの山。
車の騒音が引きも切らずに聞こえて来て、一瞬にして現実に戻されてしまったけれど
持ち帰ったあじさいが、まだ余韻を伝えてくれます。
途中でまた小さなナデシコの鉢を買って、植えてきました。
繰り返し咲いてくれるといいな…。
ナデシコも、何度もテキスタイルにも登場する、好きな花のひとつです。

2009.08.13 Thursday

夏のレシピ再び…これは一体なんでしょう

 
さて、全国的に夏休みの幕が切って落とされました!!
私も会社は暦通りにお休みです。

でも今年も出かけません。…やりかけていることや、これからやりたいことなどの準備をじっくり考える時間。それが私の盆と正月です。
家族には時々、聞こえないような声で「ごめん」とつぶやきます。
根っから出不精者の私。…なかなか性格は変えられません。
言い訳のように、ちょっと料理に手をかけたりして…(笑)

レシピが好評なので、夏のレシピをもう少し。まあ、レシピというよりも
何となく毎日の食卓にヒントになりそうなことを書きます。
ラタトゥイユ…はおなじみ簡単で、レシピも色々、沢山アップしている人が多いので省きますが、私は圧力鍋で一気に沢山作っておきます。
ベーコンやツナなどを加えて、パスタのソースにアレンジしたりして
色々と使い回しが効くのが便利です。

春にタオル美術館のランチで食べたパン…そこでヒントを頂いたのは
…細長いパン…種類は何でもいいけど、ちょっと固めのあっさりしたパンに
生ハムをくるくる巻き付けてありました。…それが何とも美味しい!!
とてもお洒落だし、簡単です。
それが余りにもおいしかったので、細長いパンを見ると条件反射のように
生ハムが浮かびます。
是非朝食などにどうぞ。

トマトオムレツ…最近ちょっと作ってないので写真はないけど、これも我が家の定番。
少し多めのオリーブオイルにニンニクを刻んで弱火でじっくり炒めます。
そこに輪切りのトマトに軽く塩と胡椒を振って、焼きます。いい感じにとろとろになってきたら、その脇に溶いた卵に、塩を入れて牛乳か水を大さじ一杯くらい加えて
かきまぜながらふわりと焼きます。
最後にトマトを絡ませて、お皿に盛りつけてイタリアンパセリを刻んで
たっぷりと乗せます。
ジューシーなソースにフランスパンをつけたりして食べるので
食べ終わったお皿も、ピカピカになっちゃいます。是非お試しを!

これと一緒に食べるのはジャガイモの千切り炒め。
ジャガイモの皮をむいて、千切りにして水に放します。ここでしっかりアクをとるのがコツ。パリパリになるまで、何度か水をかえて下さい。
フライパンにサラダオイルを入れて、弱火でニンニクをしっかり炒め
そこにジャガイモを加え強火にして一気に炒めます。
味付けは塩と胡椒で、ほんの少しジャガイモの歯触りが
残るくらいがおいしい。最後に鍋肌に、お酢を大さじ一杯、まわしかけて火を止めます。
パセリのみじん切りを山ほどかけて、できあがり。

ものすごくさっぱりしているので、いくらでも食べられる味。
中くらいのジャガイモ三個くらいで作るけど、ハッと気づくと息子が手元に引き寄せて
一気食い。
私の口には、味見のときしか…ということも多いです(笑)
みなさん、どうぞ良い夏休みを!

ところで、写真はなんだかおわかりになりますか??
実はクール便で送って頂いた、寒天なのです。
豪快に大きな袋に入っていました!ところてんにする道具も入っていて
最高にさわやかで、しっかりした食感でおいしかった!!!!
酢醤油と七味で頂きました!

食べ終わった後に、テレビで寒天の作り方を見ました。とてもとても手間と時間がかかる
健康食。元気が出る味でした。本当にごちそうさま!!
気分が夏休みのせいか…やたら長いブログになっちゃいました(笑)



2009.08.09 Sunday

夏のレシピ 冬瓜のお味噌汁と冷や汁



子供の頃から食べ慣れているもの…今日スーパーで冬瓜を見たとき、お味噌汁を作ろう!と
思いました。こういうものはただいきなり、無性に食べたくなるもの。
夕食には間に合わなかったので、明日…と思ったけど
家人が寝静まった夜更けと言うか、明け方に、どうしても食べたくなり作りました。
これは出来立ても美味しいけど、ちょっと味がしみたのも食欲をそそるし
夏場は冷たく冷やしてもおいしいの。

我が家では熱くしたお鍋に油を入れ、ネギのみじん切りを加え、ひき肉か細切れの豚肉を炒めて、そこに冬瓜も加えてさっと炒めて、水を加え、冬瓜が透き通ってくるまで煮たら
だしとお味噌で仕上げます。
薬味にはネギとみょうが…七味唐辛子も少し多めに入れるのが私流。

ついでなので、今日はもうひとつレシピを…。
アジとかカマスとか、エボダイの干物を使います。
干物を焼き、身をほぐして、すり鉢ですります。
そこに炒ったゴマを加えて、さらに良くすって、お味噌を加えます。
少しずつ水でのばして、お味噌汁よりも少し濃いめの味にするのがコツ。
食べる直前に氷を加え、薄切りのキュウリと、千切りの大葉を山ほど用意して
薬味に使います。
そうめんのツケ汁にするのもおいしいし、温かいご飯に、ギンギンに冷やした
この冷や汁をかけて、お茶漬け風に食べるのもおいしいの。
このレシピはずいぶん前に兄がどこからか覚えて来たもの。
いつの間にか、夏になると一度は作るものになっています。

食欲がないときも、食欲がありすぎる時も(笑)身体に優しい食べ物です。
…どうぞ試してみて下さい。
2009.08.08 Saturday

LOVE


もう十年ほど前に「LOVE]という個展を開きました。
「直球だね!」…と、ある人に言われ…そうか…ああ、そうかも…と暢気に思ったりしました。
でも私がその直球を投げるまでには、とても長い時間が横たわっています。

子供の頃から言葉を書くことに熱中していたから、転換期が何度も訪れてきて
結婚してからは特に、恋愛詩も陳腐に思えた時期もあり、何を書けばいいのさ…みたいに
開き直りもありで…しばらくは悶々と過ごしたりしました。

息子が三歳になったころは絵本に夢中になり、息子のための絵本を描きまくり
ああようやくまた入り口に立てた…と思うのもつかの間…
今度は長編の物語に熱中し…ともかく長い長い物語を延々と今も書いています。

そんな私が…いつのころからかしら?テーマを「LOVE」…それで充分だと
他には何もいらないと思ったのは。

…だって奥が深いんだもの…。
多分私の残りの人生のすべてを使っても決して書き切ることはできないテーマ。
…それが見つかってから、逆に焦りもなく、ふと思いつけばすぐに取りかかれる…
そんな気長な、新しい自分を発見することもできたような気がします。

そんな答えを内側に見つけた頃、私は自分の覚え書きのような散文詩を書きました。
「愛について…」というこれまた直球のタイトルです(笑)

大地に種がまかれて
雨が降り
風が渡り
小さな新芽が顔を出しました。

私はその新芽を摘み
朝食のサラダに入れて笑いながら食べ

別の日にはその新芽を間引き
他のものを大きく育てることもあるし

それどころかうっかりと足で踏んで
枯らしてしまうこともありました。

けれど愛は
どんな時代でも成長期。

踏まれても摘まれても
またすぐに顔を出す。

だから私が愛のために思い煩い
何かをしなければと焦ることもありません。

私は受け取り
時には無駄に使うこともあるかもしれない。

けれど愛は
決して枯れることもなく
すぐそばの道ばたにも
静かに咲き続けているのです。


今日…とても久しぶりに遠方から打ち合わせに来て下さった方がいました。
短い時間だったけれど、とても楽しい時間でした。
けれど帰り際に突然の集中豪雨。
新幹線の時間もあったので、その雨の中を帰られました。
ほんの一時…雨は、大きな音を立てて降り、すぐに上がりました。
その後の月はとても見事で…みとれてしまうほどでした。
…新幹線の中からも、その月は見えたでしょうか?

夜更けに、近所の公園を歩いたら、真夜中なのに蝉時雨。
その音の中…そんなことを思いながら歩きました。

2009.08.06 Thursday

返歌

 人生を歌う人がいます。今の時代も…それからもっともっと、ずっと昔の時代にも。
徒然草の引用で書かれたブログを読みながら、返歌を考えています。

私はずっと、中学生のころからゲーテがバイブルでした。
どんな悩みも、悲しみも、その本を開けば書いてあるような気がして、夢中で暗記して…
そうしておけば、いつどんな場所でも、頭の中で反芻すれば、心を鎮めてくれるような気がしていたのです。

若い頃、私の胸の中を一体何が占めていたのかと、今にして思えば…
たぶん父のことが多かったような気がします。
私の父の生き様は、悪く言えば荒唐無稽…欲目に見れば天衣無縫…いずれにしても
普通の家庭人の枠には決しておさまらないタイプの人でした。

そんな父を持ったせいか、私はただ…静かな暮らしを強く望みました。
特別な人生なんていらない…穏やかであれ、ただ穏やかであれ…と。
そんなある日のこと。父は私の本棚から無造作にゲーテの詩集を手に取り
しばらく黙って読んでいましたが、思い立ったように一遍の詩をノートに書き写しました。

「空なり 空の空なり」…という詩でした。

私は見て見ない振りをしながら、父の行動の意味がわからず…聞くこともせずに
その場を過ごしました。
中学生だった私は、無論その詩の深いところまでは、読み通すこともできず、ただ
20才で別れた父に一度も聞けなかった「父親の人生観」のようなものを漠然と受け取り
ことあるごとに、その一節をまるで父の言葉のように聞くのです。

今でも私はその詩を時々思い出します。
一切は空…私は今でもそんな悟りの境地とは無縁で、とことん迷いながらも
けれど、外には答えを求めない人生をいつの間にか歩いています。

すべての答えは内側にある…何故かそんな言葉が浮かぶのです。

人は関われば、必ず互いにどこかに傷をつけてしまいます。無傷で人と関わることは
できない…というのもいつの間にか感じていること。
真面目に真剣に向き合えば向き合うほどに…。

…今、ふと数えてしまいました。私が中学生のとき、父は一体何才だったのだろうか…と。
たぶん50才…。
子供の頃は両親の年のことなど、ほとんど考えずにいました。
確かスイカが好きだったな…。
写真のスイカは今年一番の大当たり!ものすごく甘かったです!
フットボールのように細長くて、大きくても小さな冷蔵庫にスッポリと入りました。

滅多に話すこともない父の回想。
何故か今夜は書いてしまいました。
2009.08.02 Sunday

母と花火


夏の土曜日…今夜は一体何カ所で「花火大会」が開かれたんだろう。
私は新宿のとある高層ビルで、母と一緒に、花火を見ました。
方向音痴の私はそれがどの方面なのかは知らない。
けれどその大きな窓からは、全く違う場所で開かれている三カ所の花火が同時に見えました。
次々と夜空に描かれている花火。
「どーん、どーん」お腹の底に響くような音も次々と聞こえて来る。
色々な形や色、大きいもの、小さいものも次々と現れて、しばらく私たちは息をのんでただ見守るだけ。
そのうち、大きな仕掛け花火が競うように描き出されていました。

人間は素敵だ!
魔法使いのように、夜空に大輪の花を咲かせるために、沢山の知恵と情熱が注がれたんだろうな。そのために、気の遠くなるような長い時間をかけた人もいるに違いない。
思いがけずにはじまった夜空のパフォーマンス。走馬灯のように次々と思い出も顔を出します。

私は今までに何度も花火の詩を書きました。一番最初は中学生のとき。
そんなフレーズを心の奥でゆっくりと繰り返しながら、黙って花火を見ました。
きっと今夜の花火のことも、決して忘れられない思い出のひとこまになることでしょう。

私の母は、いつもとても強い人だと思っているけれど、並んで立つと、いつのまにかずいぶん小さくなりました。大正の最後の年に生まれて、激動の昭和を生き抜いて、平成の今の時代を、まだまっすぐにとらえようとしています。

人間は本当にとても素敵!
花火を見ながら子供の頃の流行歌の一節を小声でつぶやくように歌う
母への贈り物のように
今夜東京では沢山の花火が打ち上げられました。

「なかなかお天気が定まらなくて、今年はまだ梅干しが干せないよ」帰り際に母が言いました。「まあそのうち…大丈夫だよ。きっと今年も最高のができるよ」…と私。

そういえば、去年もこのブログに母の梅干しのことを書きました。
あれからもう、一年か…。時間も季節も年々速く過ぎるような気がしています。
それもきっと幸せなことなんでしょう。

今日の絵は、私の母がモデルです。タイトルは「花束を受け取るピエロ」


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