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2010.01.10 Sunday

手と話す

自分の手と話してみる。
「元気にしてる?」…と話しかける。

爪の形は父に似ている。
手を見るたびに
ちょっとだけ…父のことを思い出す。

それはね。
少し切ない…。

「どうして小指だけ、爪を伸ばしてるの?」
「これが…なかなか便利なんだよ」
父が笑っている。

母は「遊び人のやることよ」…とキツく言う。


新しいマニュキュアを買ったよ…。
気に入ってくれるといいけど…。
君のために買ったんだ。


「夕べもさ。君はとても優しかったね」
そう言うと、手は知らん顔をしている。
まるで何事もなかったかのように…。

こんなふうにありたいもんだ…

手は…いつも無関心を装って
私の髪を整えたり
疲れている目を静かに押さえたり
ペンを持って
描きはじめる。

「良く働くね!」
時々私は、そんな手を見て
励ましている。

…すると手は、いきなり包丁を持って
おいしい料理を作ったり
力一杯雑巾を絞って
家中をピカピカに磨き上げてくれる。

私はいつも、君に助けられているよ。

…すると手は…お互いさまです!
…と、ちょっと照れたように笑う。

私はいつも…沢山のそんな手に囲まれている。


●Bbさんからコメントを頂いて…この歌を思い出して、リンクしました。
さだまさしさんの掌…という歌です。森山良子さんのカヴァーです。
コメント
働きものの手さん(^.^) お疲れ様です。
やさしく温子さんを見守っているんですね。
ぬくもりと時に厳しさと涙をぬぐってあげたり…。
頑張って下さいね〜。
  • Bb
  • 2010.01.11 Monday 08:39
Bbさんのコメントを読んでいたら、ふと、昔大好きだった1曲の「歌」を思い出しました。それはさだまさしさんの「掌」という歌です。
すっかり忘れていましたがこの「手と話す」のルーツかもしれません。
当時はLPで聴いていましたが、同じものがみつからなくて、
ユーチューブで検索したら、一番近い色のものを森山良子さんのカヴァーのなかに感じました。
本文の中にリンクさせましたので、是非お聞きください。
久しぶりに聴いたら、昭和の重さ…のようなものが伝わってきました。

その後平成に入り「歌」も多様化。
どれがいいとか悪いとかではなく、それぞれの受け止め方で色々に聞こえるのが歌の魅力です。
今聴くと、あのころの自分に出会います。
そして…いつの間にか私が変わっていることにも気づかされています。
知らぬ間に、強くなったもんだ(笑)…みたいなこと…思いました(笑)

  • Atsuko Matano
  • 2010.01.11 Monday 21:43
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