2018.04.21 Saturday
私のタオルアート
一面に咲くレンゲ畑
吹き渡る風
自分の背丈よりも高い麦
子供の頃に見た風景は
深い記憶の中で何度も再現されて
微動だにしない一枚の絵になる。
それが私の原点。
いつもはめっきり商業的な現場に立ち続けている私は
ときどきこっそりとそこを抜け出して
ただぼんやりと記憶の中の風景を見ている。
便宜的にタオルアートと書いたけれど、実は私の中には、アートという定義がない。
強いていうならば、アート=表現というのが一番近いような気がする。
私のタオルを使った表現は、身近なものに対する敬意でもある。
いつでも当たり前に近くにいて、黙って支えてくれるものたち。
私はそういうものに、常に気づいていたいと願っている。
忘れがちな気持ちを思い出すことで
人は無限に優しいものにもなれる気がするから。
もうじき、私が生んだ子どもたちが戻ってくる。
20年間、離れ離れだったものたちもいる。
「おかえりなさい」と私は言い
「お疲れ様」と声をかけるだろう。
同時に「さようなら」を言わなくてはならない人たちがいる。
私は決して忘れてはいけないことの中に
実は「さようなら」があるのだと思っている。
「さようなら」があるから、人は救われたり
泣き止んだりすることができるのだと思うから。
タオル美術館の記事では、びっくりするほどのアクセスをいただきました。
ありがとうございます。
世界初のタオル美術館のために不眠不休で作った作品は
どれも思い出深いものばかり。
タオルという素材をメインにした作品をご覧になったことがない方のために
手元の資料から少しご覧いただければと思い、本日アップいたしました。
いよいよ展示終了まで1週間を切りましたが
その後私の手元には、350点余の作品が東京に戻ってきます。
きっといつか、もっとたくさんの皆様にご覧いただけますように…。
そして今までご来場いただいたくさんの皆様に心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました。
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